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建築家・黒川紀章氏

本日も行ってきました国立新美術館。目的は黒川氏のトークイベントに参加すること。無事拝聴してきました。

心に残ったフレーズを紹介します。尚、オレの記憶の中にある黒川氏の言葉のため、正確な表現は保証できません。ご勘弁を。

■「色々な解釈がある作品を傑作という」
今回の司会・團紀彦氏(建築家・作家)が口にした質問への答えとして、黒川氏が述べた一言。
Q:僕も住宅などを建築した時に、利用者や消費者にどのように理解されているか考えるんですよね。僕が一生懸命考えて込めた思いをどれだけのヒトが理解して利用してくれているのか気になるんですが、黒川先生はどうですか?(←といった感じ。)
A:映画もそうだけど、観るヒトによって感じ方はそれぞれで、その数だけ解釈はあってもいい。だから、世の中で一番つまらない作品は、解釈が一つしかないモノ。この美術館も自然との共生をテーマにしているが、それを私から発信するつもりはない。感じるヒトが感じたと通りだから。

何度も頷けた。例えば、外観の曲線をただ綺麗だなぁ~と思うヒトもいれば、幾何学的だと抱くヒトもいるし、津波だなと思うヒトもいる。それは完全に自由だし、少しでも興味を持ってくれたこと自体に感謝すべきなのだろう。


■「全ての建築は○○との共生を哲学として持っている」
○○には国家や宗教、民族、文化といったグローバルな言葉が入る。これは、黒川氏の建築が海外で多いことに起因する。今回の対談では、対照的な建築家として安藤忠雄氏を挙げていた。彼は、コンクリートの打ちっぱなしという独自性を確立した。日本の建築でも海外のものでも、その方向性は一貫している。これを黒川氏は指摘した。作品は、全て同じ(方向性)というのはありえない。その国々によって形、手法を変えてもいいんじゃないか。

黒川氏のスタイルともいえる共生を常に意識しているからこそ云えるのだろう。この美術館は青山霊園から広がる森・自然を再生させることをテーマの一つとしているそうだが、関係者のヒトぐらいしか知らないだろうし、一般のヒトは敷地が広いなぁ~というくらいにしか思っていないだろう。外観の曲線も木々の成長・位置を邪魔しないように配慮されたものらしい。云われなければ、気付かないね・・・w



最後に、最高の朗報です。美術館の2Fで開かれている、
【 黒川紀章展 -機械の時代から生命の時代へ- 】は
なんと無料です!!
3月19日までやってるから何度も足を運ぶべし!!
*参照 公式サイト
http://www.nact.jp/exhibition_special/2006/kurokawa/index.html

  by tkpsu | 2007-01-29 23:57 | @Japan

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